豆家について
十件の文化財と
灯る石庭に包まれ過ごす一棟宿
小田垣商店は、黒豆文化の継承と地域への貢献を目的に、江戸後期から大正初期にかけて建てられ、2007年に国登録有形文化財となった十件の国登録有形建造物を、2018年より世界的に活躍する新素材研究所の設計監修により改修してまいりました。そして2025年春、すべての改修が完了し、そのうち2件は、一棟貸しの宿泊施設「豆家(まめや)」として新たに生まれ変わりました。古い時代の文化財建築を現代に蘇らせたこの空間には、黒豆を模した真黒石で作られた豆道(まめどう)、縄文時代の石柱を中心とした環状列石、枯山水と苔庭からなる石庭が広がり、静寂と神秘に包まれています。
豆家のラウンジは過去の意匠を丁寧に現代へと映し、居間には「月」と揮毫した杉本博司氏の作品が静かに佇み、寝室には幻想的な光と調和するオリジナルの文様を擦った唐紙の襖が設えられています。窓から、朝昼は文化財の瓦屋根が連なる圧巻の風景が広がり、夜には灯りに包まれた石庭が幻想的な空間をお楽しみいただけます。丹波篠山の豊かな歴史と文化、そして芸術が響き合う特別な空間「豆家」で、心を癒すひとときをぜひお楽しみください。
マメで達者に
お正月のお節料理に欠かすことの出来ない黒豆。
当地、丹波篠山では昔から黒豆の栽培が盛んに行われてきました。
「マメで達者に」は、黒豆に込められた願いを表わしています。
黒豆の黒い色は健康、そしてマメは体が丈夫、勤勉、誠実を意味し、黒豆はお正月に「マメに達者で長生きを」と願いながら食べる風習が数百年受け継がれる縁起のよい食材です。
豆家ではこの健康的で縁起の良い黒豆と体を労わる地元丹波篠山のお米や野菜を使った朝食、そして五感で体験いただける様々なオプションを通じて、リフレッシュのひとときをお届けいたします。「マメで達者に」の想いを込めた豆家でお過ごしいただき、その後も健康で丈夫な日々をお過ごしいただく一助になれば幸いです。

私たちについて
享保十九年(1734年)創業、小田垣商店は兵庫県丹波篠山市の老舗黒豆専門店です。丹波黒大豆と丹波大納言小豆にこだわり、当地において300年前から栽培されてきた黒豆を先人の努力により幾多の選抜を繰り返しながら、生産者と共に今日の丹波黒大豆を育んできました。自然との共生を大切に、現在も生産者や取引先、地域の皆様と手を携えて日本の黒豆文化を未来へ繋ぎ、地域社会へ貢献する取り組みを続けています。

